診療案内

整形外科について

整形外科では、首から足先まで体の多くの部位に生じた症状が対象となり、疾患も多岐にわたります。
首、肩、腰、膝などは痛みを起こしやすく場所で、そのほとんどは一時的なものであったり、加齢にともなう変化が原因であったりして、危険な状態というわけではありませんが、まれに重大な病気が隠れていることがあり、我々整形外科医は常にそれを見逃さないように診療を行います。またケガが後遺症なく治るように慎重に判断、治療を行います。
手術などの大きな処置が必要となる場合や、専門的な判断を要するような場合は、大学病院や九州医療センターなどの大きな病院とのつながりを生かしてご紹介させていただきます。

診療する主な症状・疾患

このような症状がありましたら、ご相談ください
  • 首の痛み、こり
  • 肩こり
  • 肩が上がらない
  • 腰痛、ぎっくり腰
  • 膝の痛み
  • むち打ち症
  • 手足の痛み、こわばり、しびれ
  • 切り傷、すり傷、やけど
  • スポーツ中のけが
  • 突き指
  • 骨折、捻挫、打撲
  • 交通事故によるけが
部位別にみる主な疾患

首の痛み

首の痛みで最も多いのは、朝起きたときから痛みが出現し、数時間から長いときは1週間ほど続く、いわゆる「寝違え」です。危険な状態ではありませんが、すぐに治す手段はありません。痛みをやわらげるため、安静、痛み止めのお薬に加え、電気治療などのリハビリが有効と考えられます。
また、慢性的に首から肩にかけての痛みが続くこともあります。仕事上の作業や、スマホやパソコンの長期使用などにより筋肉が硬直することが原因ですが、レントゲンで骨の状態がいわゆるストレートネックの状態になっている方も多くみられます。このような場合は生活習慣の改善やストレッチなど、理学療法士が指導させていただきます。

肩の痛み

いわゆる五十肩がもっとも多くみられます。特定の異常は認められず、時間がたてば治ることがほとんどですが、痛みが強いときは肩があがらなくなり生活に支障を生じます。リハビリで症状軽減をはかりますが、痛みが強い場合は注射を行うこともあります。
他には、首から肩にかけて、いわゆる肩こりの症状もよく見られます。リハビリに加え、注射を行うことも多いです。高齢の方では肩をもちあげるスジ(腱板)が自然に傷ついていることもあります。

腰の痛み

腰は、多くの人が痛みを感じる場所であり、とくに加齢とともに背骨が変化するとなおさら強く感じやすくなります。生活習慣、スポーツや仕事など、さまざまな影響で起こると考えられています。 長く続く腰痛には体質改善のために生活習慣を見直すことがもっとも重要ですが、痛みをやわらげるために薬、注射やリハビリによる治療を行わせていただきます。
いわゆるぎっくり腰も多く、外国では魔女の一撃ともいわれる急激に起こる強い痛みで時に歩けないほどになります。数日、痛み止めでしのげば多くの場合は軽減していきますので、初期対応が重要です。

膝の痛み

変形性膝関節症

加齢や過去のケガが原因で生じ、最も膝の痛みの原因となる疾患です。50才以上の6人に1人は痛みを伴う変形性膝関節症を有するというデータもあり、多くの方が悩まされています。痛みをやわらげるために痛み止めやヒアルロン酸の関節内注射を行いますが、リハビリによる筋力強化も重要です。進行した状態ではこれらの治療では痛みがとれず、日常生活での支障が大きい場合はやはり手術が選択肢となります。必要に応じてご提案させていただきます。

その他

比較的若い方では、半月板損傷が多くみられます。MRIで診断されます。

股関節の痛み

高齢者が転んで、股関節に歩けないほどの痛みを生じた場合は、高い確率で骨折を生じていると考えられます。分かりにくいのは、転んでいないのに、小さな骨折を生じている場合です。この骨折はレントゲンでは分からず、MRIが必要となります。
また、日本人では特に、臼蓋形成不全と言って生まれつきの骨の形状で痛みを出しやすい状態になっている場合があります。それが原因で、変形性股関節症となることもあります。

手や足の痛み

手や足は、最もケガをしやすい場所であり、切ったりうったりひねったり、これまでケガを経験されたことがある方も多いと思います。その他では、腱鞘炎やガングリオンといった疾患もよくみられます。
また、特殊な場合であれば、関節リウマチによる関節の炎症が起きやすい場所でもあります。

肘の痛み

肘は、子どもの頃は最も骨折を起こしやすい場所です。
大人になってから最も多いのは、いわゆるテニス肘といわれる上腕骨外側上顆炎です。仕事やスポーツなどによる負担が原因であることがほとんどです。リハビリの他、痛みが強い場合は抗炎症剤の注射を行います。

骨粗しょう症

骨粗しょう症は、多くの場合女性の閉経後に生じます。高齢者の多くの方が骨粗しょう症と診断されます。DXA法という測定方法で、腰と股関節の骨の骨密度をはかって診断します。
骨粗しょう症自体は症状をだしませんが、骨折を生じやすくなってしまうことが問題です。今は様々な薬がありますので、1人1人にあった治療をご提案させていただきます。

リハビリテーション

当院のリハビリテーションは、理学療法士が、患者さんお一人お一人のお悩みに耳を傾け、それぞれの症状を見極め、マンツーマンで行うリハビリに力を入れています。治療機器による物理療法と理学療法士による運動療法を組み合わせ、根本的な改善に向けて取り組みます。

関節リウマチ

40才から50才の女性でもっとも発症することが多い疾患です。手や足に加え、肩、肘、股、膝のどの関節にも起きる可能性があります。
原因はいまだによく分かっていませんが、免疫系(外敵から体を守る働き)の異常であると考えられており、関節の中に炎症を起こし、進行すると変形を生じます。 現在はさまざまな薬があり、個人個人の状態に合わせて病気をコントロールします。